勉強の森、情報の森ブログ:16-06-14

25-07

あたくしは普通とは少し違う育ち方をした。
俺は幼い頃に養子縁組された。

養父母、養祖父母、みんなが俺を気にかけて、
あたくしを思い、大事にしてくれた。
わたしは幸せだった。
でも…

自分は養女なのだと知った、
その日の記憶は、
今でもおぼろげに残っている。

「そうなんだ、ふぅん…」
まだ、わしは小学校に上がる前だったように思う。

幼いながらに動揺し、
その心の揺れを感じ取られまいと、
気丈に振舞った記憶がある。

事実を知った日から、
周囲に遠慮や義務感を覚え、
みんなを悲しませてはいけない…
ぼくはそう思って生きてきた。

育ての親にも、産みの両親にも気を使う自分にうんざりし、
どうして自分はこんな境遇なのかと憤ったが、
そんな気持ちは押し隠してきた。

そして今、
子育てに追われる毎日、
時折、幼少の頃のボクが顔を出す。

いまだに過去にとらわれている自分を情けなく思うが、
本当はまだ、過ぎ去ってはいないのだ。

ボクの思いは現在に続いていて、
永遠に満たされることはないのだろうか…と、
鬱な気分に陥る。

一週間前、夫婦喧嘩をした。

主人は、
「釣りに行ってくる」と言い残し、
さっさと気分転換に出掛けてしまった。

わたしには息子がいる。
わたしのそばを一時も離れない。
ぼくはここでじっと我慢するしかないの!

旦那に対する怒りは、
やがて、自分の過去への憤りに変わった。

22時遅く、電気を消し、
そして、泣けるだけ泣いた。

しばらくして、
ふと…何か温かい風が吹いたように感じて顔をあげると、
3歳になる男の子がそこにいた。

うずくまり、
ミノムシみたいな格好で泣いているわしの顔を覗き込み、
息子は両手を広げて、
ぎゅうっと抱きしめてくれた。

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